#parallel123world59[短編12]
小さい頃から、私は日記帳に毎日、あった事を書いている。お姉ちゃんとのケンカ、お母さんと買い物、好きな人ができた、道端で見つけた花、今日の空は綺麗だったとか。
それに、色をつけていく。ケンカすると、絶対に、負ける、泣くのはいつも私だ。涙の色は、青?お母さんとの買い物、夕方になると、夕飯の買い出し、ハンバーグの色は、茶?好きな人ができた、声を聞くだけで、目があっただけで、ドキドキする恋の色は、赤?道端で見つけた花、可愛いけど、摘んだらそこで終わってしまうから、ただ見ておきたい花の色は、白?今日の空は、吸い込まれるような、綺麗さ空の色は、紫?
こんな感じに、後から後から、色つけて、まるでそこは、キャンバスの上のような。文字でも、色をぬれる。絵で字を伝えられるように。何でもかんでも、伝えられる。伝えようとする、意志さえあれば。
恋をしても、ケンカをしても、綺麗なものを見ても、いつも、そこには色んなことが詰め込まれてて、色んな色がある。
人の人生も、色々。もっと、鮮やかに、ぼかして、綺麗に、恐る恐る、色をつけていく。毎日って、こんな感じ。