小さなテーブルには、種類の違う2つの椅子。小さなしずく型の花瓶に、黄色い小さい花。運ばれてきた、薄赤色の紫蘇ジュース。ジュースに浸かったストローの先に、沢山の気泡。
夏の終わりに、初夏の思い出を振り返る。初夏は爽やかな時の流れ、残暑が残る今はギトギトしている。
次の夏は、縛られることなく飛んでいたい。だが、こんな夏も同じ夏。ギトギトも爽やかさも、ひっくるめて夏を身体に馴染ませる。
秋が来る前に、身体から夏を剥ぎ取って。忘れたかったり、忘れたくなかったり。夏は不思議な季節。夏にかける魔法。