【parallel _123_world】

自分も知らないもう一人の自分、あなたの中にも。

【短編】

#parallel123world107[tanka7] 貴方には あの手この手を 駆使したが うまくかわされ 笑の一文字

写真フォルダ

#parallel123world106[tanka6] 端末の 履歴を指で 遡る 戻らぬ日々が そこにあるだけ

am4:56

#parallel123world104[短編29] 20歳になったからといって、急に大人になる訳ではない。昨日行ったジムでは、おじさんから少年と間違われるくらいだから。大人になった実感は、1mmも、むしろ全くない。周りの大人には、惑わされる。素直で純粋な、上に向か…

満員電車の中で揺られる【短編】

#parallel123world99[短編26] 満員電車。 都会では日常。 田舎でも日常? 電車の本数。 満員の定義。 人が過密しているところは、暑苦しいし気持ちが悪い。人の吐き出した息を吸い込んでいる気がする。田舎ではあまり感じない。酸素供給が間に合っていない…

肉と共に死す【短編】

#parallel123world96[短編25] 昨夜は、次の日が休みということもあり、レンタルした海外ドラマ(DVD)を見ていた。AM2:00を越えて、さらにAM2:30になってしまった。明日は、久々に恋人に会える。そんな時は決まって、こうなる。張り切ってしまうのだろう…

フィルター【短編】

#parallel123world95[短編24] フィルター越しの世界は、どこか窮屈でどこか気持ちいい。フィルター。物理的にも、精神的にも。この世の中にはフィルターがかかってることが多い。 人はよく、写真を撮る。何を撮るのかは人それぞれだが、その一瞬を頭や心に…

孤独に独りよがり【短編】

#paralle123world92[短編23] いつもスポットライトを浴びていたら。 普通の生活はどのくらい暗く見えるんだろう。 ジャイアンライブのような会議。 対話の意味を深く考える。 あなたがいて、わたしがいる。 1人では成り立たないもの。 他の人意見を聞かな…

見知らぬ土地で迷子【短編】

#parallel123world90[短編22] 「ここはどこ、わたしはだれ?」 見知らぬ土地。フラフラと散歩のはずが、迷子になってしまった。携帯の充電は7%、方向音痴の自分に嫌気がさす午前1時。何をやってんだ。軽い気持ちで、ほんの軽い気持ちで散歩をするはずだっ…

合鍵渡す時【短編】

#parallel123world89[短編21] 「これ、合鍵。」 突然、君が渡してきた。合鍵。 「えっ?あ、うん。」 それしか言えなくて、なんとなく受け取った。 まだ、会って10時間ほどしか経過してない。昨日の夜、泥酔している君を見つけ、ほっとけなくなって家に送…

窓の外【短編】

#parallel123world87[短編20] 部屋に帰り、電気を消し寝る。部屋が静かすぎて、外の道路を走る車の音が聞こえる。4月はみんなこんな感じなのか。まだ、どうなるかわからない部屋。どうして行こうかと考える。自分の部屋なのに、落ち着かない感じ。不安と…

3月が去り4月は来る【短編】

#parallel123world84[短編19] 3/31 引っ越しの準備をしてる途中で、思い出に浸る。ドツボにはまった。でも、悪くないのでは?と肯定してみたり。そんな事をしているから、準備は一向に進まない。それに、心の準備もできていない。 4/1 開き直る。バックパ…

Traversée【短編】

#parallele123world81[短編18] 駅前はいつでも、人が多い。人と人が交差していく、その線を描いていくとここはもう真っ黒になってしまうだろう。一人でイアホンをつけて、すり足で歩く。二人で次は何を食べようと歩く。同じ道を歩いているのに、まるで異な…

恋は盲目。【短編】

#parallel123world79[短編17] 何が不満なのか、その答えは割と明確だった。しかし、そのことに苛立ちを覚え、腹立たしく思っている自分に驚く。そんなにも、その人に対しての想いがあるのだと。「これくらい大丈夫。」と思ってたが、案外僕は女々しいよう…

一つの部屋の2人の人【短編】

#parallel123world78[短編16] ピンクの百合の花言葉 虚栄心 猫柳の花言葉 自由気まま この組み合わせは、何とも面白い。 1人の中に2つの思い。 それとも、この部屋にいる 彼女と僕、1人1人一つ一つの思いなのか。 彼女といっても、その方はもうすぐ79歳を…

ヤミエト【短編】

#parallel123world76[短編15] 『闇へと』葬る。 『病み干支』を描く。 あの頃の絵を、出してきた。 あれは、3年前、私はここに住んでいた。 下町のアパートを、改装して。 シェアハウスを経営している。 なぜか、ここに戻ってきたかった。 それは、春だか…

はじめましてさようなら【短編】

#parallel123world75[短編14] 人生は、出会いがあれば別れがあると昔から言われている。現に、そうである。「はじめまして」と挨拶を交わした時から「さようなら」がつきまとう。良い出会いならば、できるだけ 「さようなら」までを引き延ばしたくなる。 …

ふいに【短編】

#parallel123world69[短編13] 昨日の夜更かしがたたって、今日は遅めの目覚め。カーテンの向こう側では、雨が屋根を打つ音。遠くの方で雷が鳴っている気がする。まだ寝てたいような、起きて動きだしたいような。これが春なのかな。 まだ、少し肌寒い朝、背…

パレット【短編】

#parallel123world59[短編12] 小さい頃から、私は日記帳に毎日、あった事を書いている。お姉ちゃんとのケンカ、お母さんと買い物、好きな人ができた、道端で見つけた花、今日の空は綺麗だったとか。 それに、色をつけていく。ケンカすると、絶対に、負ける…

お弁当のはんぺん【短編】

#parallel123world57[短編11] 弁当を持って、小走りで玄関に行く。そんな僕の背中に、母は、 「お昼ははんぺんだから。」 と。はんぺん。なんとも言えない。嬉しくも悲しくもない。水曜日と一緒、週の終わりでもなく始まりでもない。その中間。僕の通う、…

軟骨の穴【短編】

#parallel123world56[短編10] 数年前に、軟骨にピアスの穴を開けた。あれから、時間が経ち、大学を卒業し、社会人になった。仕事をする時に、軟骨にピアスはできない。だからだ、穴が塞がりかけた。化粧をする時に、耳に手を当てて気がついて、思いたって…

肋骨おじさん【短編】

#parallel123world52[短編9] いい感じの喫茶店で読書がひと段落して、夕飯にしようとメニューを頼み、エビピラフを待っていた。奥のテーブルで、男男女の3人組が店を出ようと席を立った、ギターを持った男がグラスを落とし割った。そのタイミングで中年男…

闇夜一人で【短編】

#parallel123world47[短編8] 誰かの光を吸い取って、 その光で輝いてるのか。 想いを寄せてくれた人が弱ってく。 闇が深すぎて。 落ちて落ちて落ちて落ちて。 落ちていくような。 いつになったら底につくのだろう。 出会った頃は、 不思議な光を放ってた。…

ねぼけまなこで【短編】

#parallel123world45[短編7] 君が隣で寝ている時。 とても幸せな気持ちと反対にとても怖くなる。 25歳の時。 仕事に疲れ果てた頃。 居酒屋に1人でいき、2、3杯呑んで帰ることが習慣になった。 いつもの居酒屋のいつもの席。 いつもの違ったのは、 常連の…

ある日の午後に【短編】

#parallel123world32[短編6] ある日、恋人がいきなり 「できない事が多い。」 と、悲しそうな顔で呟いた。 気の利いたことは言えなかった。 家に帰り、一人で考えていた。 『今はできないが、今からできていく可能性は十分ある。だから、今はこれから出来…

nuts land 〜これってRPG??〜【短編】

#parallel123world30[短編5] 昔のゲームを買おうと思い 中古のゲーム屋さんにいった。 棚を端から見ていたら 《新感覚RPG//nuts land》 定価1800円→50円 「驚愕の安さ」って呟いて 恥ずかしくて周りをみる。 店員がレジでぼーっとしてる。 とりあえず、買…

捻くれ者【短編】

#parallel123world28[短編4] 高校の時の話 とてもひねくれた家庭科教師がいた。 いつかの授業で 「マルチ商法には気をつけてください。」 と言うような内容だった。 とにかく強調されたのは、 「誓約書にサインする前に、文章は最後までしっかり読みましょ…

parawa123株式会社【短編】

#parallel123 world26[短編3] 最近ついてないな。 病院の待合室、スマホの充電は1% どんだけ待つんだよ。 さっきの看護師さん、タイプだな。 そういえば、帰りに振り込みに行かないと。 洗剤が切れてたから買ってきてって頼まれてた。 幼少期、夢中になっ…

parawa123株式会社【短編】

#parallel123world25[短編2] ○:「ようこそ、こちらはparawa123株式会社で す。あなたの叶わなかった夢、高く買い取ります。」 イヤホンをなくして、心もとない耳にその声は入ってきた。 (△):『ん??叶わなかった夢?』 ふと電光掲示板を見上げた。 そこに…

etc. 【短編】

#parallel123world24[短編1] チャイムが鳴り、ここから解放される時。 トビたくなる。 箱の中に入り、チャイムと共に動く。 マリオネット。 時間とルールというもので踊らされている。 はたまた、踊っているのか。 それは、本人でさえわからなくなる。 答…